こんな時、口臭が気になりませんか?
唾液の分泌量が減ったとき、お口の細菌が繁殖したときは、口臭が強くなりがちです。
朝起きた時、空腹時
睡眠中や空腹時は、唾液の分泌量が低下し、お口の自浄機能も低下するため、口臭が強くなります。
緊張したとき・ストレスを感じる時
緊張・ストレスで交感神経が優位になると、唾液の分泌量が低下し、口臭が強くなります。
ホルモン変調時
妊娠中、月経期間、更年期など、ホルモンバランスが変化したときも、口臭が強まる傾向があります。
口臭のセルフチェック法
ご自身の口臭を簡単にチェックできる方法があります。気になっている方は、一度お試しください。
- ビニール袋に息を吹き入れて膨らませ、袋の口を閉じます。
- 鼻の感覚をリセットするため、10秒ほど呼吸をしながら待ちます。
- ビニール袋の口を開き、中に溜まった息を嗅ぎます。
プラスチックカップなどでも代用できます。また、使用後の歯間ブラシ、デンタルフロスのにおいを嗅ぐ方法などでもセルフチェックが可能です。
口臭の原因
お口の中の原因
舌苔
舌の表面に付着する白っぽい汚れが「舌苔(ぜいったい)」です。細菌やタンパク質を含み、臭いの原因となります。健康な方でもある程度は付着します。お口をきれいに保つことで、付着量を減らせます。
歯周病
プラーク中の歯周病菌、歯ぐきからの膿が、臭いの原因になります。
虫歯や、合わないかぶせ物・詰め物
虫歯によってできた穴、かぶせ物・詰め物の隙間は汚れが溜まりやすく、臭いの原因となります。
お口以外の原因
飲酒・においのきつい食事
アルコールやにおいのきつい食べ物を口にした後、胃や肺からそのにおい成分が口臭となって現れます。
空腹や疲労
空腹時や疲労時、体内でエネルギーを作り出す過程で血中にケトン体という物質が入り込み、肺からにおいを放ちます。
お口以外の病気
蓄膿症などの鼻の病気、胃腸の病気も、口臭の原因となることがあります。
心理的口臭症について
実際にはそうでないのに、「臭っているかも」「相手が不快に思っているかも」という思い込みから日常生活に支障をきたしている状態です。心理的なケアが必要な場合もあります。
口臭を治療・予防するには
こんな時は、医療機関に相談をおすすめします
- 歯磨きなどのセルフケアをきちんとしているのに、口臭が気になる。
- 虫歯、歯周病の症状がある。
- 長く歯科医院で歯石取りやクリーニングを受けていない。
- 鼻、喉、胃腸の症状がある。
- 口臭を指摘されたこともなく口もきれいだが、口臭が強い気がして不安。
ご家庭での予防・対策
お口のお手入れ
毎日の丁寧なセルフケアは、口臭予防の第一歩です。さらに確実に予防するためには、歯科医院での定期的なクリーニングを受けましょう。
唾液の分泌を増やす
食事のときによく噛んだり、食後にガムを噛んだり、唾液腺マッサージをするなどして唾液の量を増やすことで、自浄作用が高まり、口臭を予防できます。
胃腸の調子を整える
バランスの良い、規則正しい食事は、胃腸への負担を和らげ、病気の予防、そして口臭の予防につながります。食べ過ぎや飲み過ぎ、刺激物もできるだけ避けましょう。
その他の予防法
市販されている口臭ケアグッズも、予防に効果があります。もちろん、お口・身体の病気が疑わしい場合には、その確認のための受診、治療を優先する必要があります。
当院の口臭治療への取り組み
歯周病が原因の場合
プラーク・歯石除去とセルフケア指導により、炎症をコントロールしていきます。必要に応じて、歯周外科治療、かぶせ物・詰め物の修復、咬み合わせ治療なども行います。
炎症の緩和、歯周病菌の減少により、口臭の改善が期待できます。
口呼吸が原因の場合
口呼吸によってお口が乾燥している場合には、口呼吸の原因を探り、改善します。歯並び・咬み合わせの乱れ、お口回りの筋力不足などがこれに当たります。
虫歯が原因の場合
虫歯治療を行います。詰め物・かぶせ物を使用する場合、適合に優れ、汚れの付着しにくいセラミックを選択することで、治療後の口臭予防にもなります。
予防・口臭ケアグッズ
当院では、歯科医院でのみ購入が可能な予防・口臭ケアグッズ【モンダミンハビットプロ】を販売しています。
よくあるご質問
舌はどうすればきれいにできますか?
市販されている舌ブラシで清掃できます。1日1回、鏡を見ながら思い切り舌を出し、舌ブラシを後方から前方へ、軽い力でかき出すように10回ほど動かします。その間、何度かブラシを流水で洗ってください。
舌ブラシが舌を傷つけるとききました。
強く擦れば傷つきます。ブラシを舌に当てる力は、100グラム以下を目安としてください。料理用の秤(はかり)にブラシを当てて感覚を覚えていると良いでしょう。
手軽にできる口臭予防の方法を教えてください。
ブラッシングに加えて歯間ブラシやデンタルフロス、洗口液を併用し、お口を清潔に保つことです。また、ガムを噛んで唾液の量を回復させるのも良いでしょう。できるだけシュガーレス、キシリトール入りのものを選びましょう。
口臭検査を受けて問題ありませんでしたが、どうしても気になります。
いわゆる「心理的口臭」の疑いがあります。社会恐怖症などの精神的疾患を主体としていれば、重症化し、どんどんと深みにはまるおそれがあります。心療歯科、心療内科を受診されることをおすすめします。